アトリエでのカミキリムシ(テッポウムシ)対策と、幼虫による被害への対処をまとめています。
幼虫による食害データ収集のため、目視による処置(排除)を優先しています。
飛来して来るカミキリムシ
芝生に水を撒いてから仕事に出かけようと裏庭に回り、ふと、つるバラを見上げると、葉の中に潜んでいる2匹のカミキリムシが目に付きました。
つるアイスバーグ 6/27
すでに仕事先では見かけていますが、アトリエでは今季初の遭遇になります。
写真(記録)を優先したため対処が遅れ、1匹は取り逃がしてしまったかも知れません・・。
株元に居るカミキリムシ 6/29
枝の上部に居たカミキリムシの発見から、意識を高めた見回りに切り替えて数日。目撃した隣のバラの株元にとまっているカミキリムシを発見しました。
先日逃したかもしれない1匹か、新たに飛来してきたカミキリムシなのかは分かりませんが、株の前方から裏に回り込んだところで押さえています。
例年よりも多くの成虫を目撃しているので、幼虫による被害も少なくはないかも知れません。
マダムイサークペレール 7/5
手入れのし辛いフロントガーデンの花壇に入り、マダムイサークペレールの株周りの清掃を開始します。
株の手前から落ち葉を取り除き、裏へ手をまわしたところ、潜んでいたカミキリムシを発見しました。
葉や枝の裏で触覚を動かし、こちらを探っている状況だと思いますが、触覚が目にとまり発見につながるケースは多いです。
ここで幼虫が発生した場合には、かなり難しい対処になると思います・・。
裏庭のつるバラ 7/19
分岐する枝から株元へ降りていたところ、気配を感じたのか引き返し、こちらを確認している様子になります。
すでに産卵されてしまった後かも知れませんが、被害の広がりを抑えるため、とり逃さないように対処しています。
- 初見でとり逃がしてしまったかもしれない1匹を除き、写真に収めているカミキリムシは確実に退治しています。
幼虫の食害による株元の木屑
カミキリムシ(成虫)を目撃していた、つるバラ(7/9)の株元から、幼虫(テッポウムシ)による食害痕(木屑)が見つかりました。
このまま駆除しても良いのですが、試して見たかった「樹皮から浸透させる殺虫剤・乳剤」を昨年から準備してあるので、そちらを使用して見ようと思います。
薬散による幼虫への対処 7/17
木屑を取り除き、200培ほどに希釈した殺虫剤を株周りにしっかりと散布し、しばらく様子を伺います。
殺虫剤はバラへの効果をうたわれたものではなく、浸透性が高くカミキリムシによる初期被害(ブドウなど)に効果があるとされる市販の薬になります。
薬散による幼虫への対処 7/19
薬散から2日後、株元からは再び木屑が出ていました。樹皮の上からは効果が届かなかったようなので、木屑から居場所を特定し直接散布により幼虫(#1)の駆除を行いました。
1齢幼虫によるスタンダードな被害でしたが、痕跡を追った感じでは一度の処置で効かせるのは難しいように感じました。
今回のケースでも散布(または塗布)を複数回試みることで、薬を効かせることの出来るタイミングが訪れていた可能性はありますが、幼虫による被害はスタンダードではないケースの方が多く、仕事では出来るだけ確実で手早く結果を出したいので「木屑から居場所を特定し駆除へつなげる」手に馴染んだ手法へ戻します。
- カミキリムシによるバラへの食害にはさまざまなケースがあるので、手法それぞれで効果を出しやすい被害の状態や処置のタイミングがあります。
フロントガーデンのバラ
フロントガーデンのつるバラに、カミキリムシ(成虫)が飛来して来ている様子が伺える食害痕が目に付きました。
ちなみに昨季のアトリエでは、枝先の食害痕をほとんど見かけることがなく、35匹を超える幼虫が発生しています。
幼虫による株元の木屑
枝先の食害痕が目に付いた隣のバラの株元(根元)に幼虫が排出した木屑が目に留まりました。
- ガーデンモスなどを用いて株周りにマルチングを施している場合には、モスよりも下に産卵されてしまうケースがあり、幼虫が発生した場合の排出痕(木屑)が目に付かず被害を広げてしまうことがあります。
つるアイスバーグ 7/28
木屑の排出口から居場所を特定し、幼虫(#2)の駆除に成功しました。
幼虫はまだまだ小さく(3×8mmほど)バラの大きさ(成長具合)からみれば、気になるほどの被害には至らず、早期発見から駆除へつなげられました。
写真では大きく見えるかも知れませんが、実際のサイズはこのくらいです。
さらに小さな幼虫を駆除することもあり、葉に乗せるところで無くしてしまったり、強い風に飛ばされてしまったり、アリに運ばれてしまったりと記録に残せなかったケースがあります。
中庭のつるバラ
中庭(ヒルズガーデン)風景の主軸となる「モーゼラ」の株元から幼虫による木屑(排出痕)が見つかりました。
狭くて暗く、やや対処し辛い場所なので腰を据えて取り組みます。
モーゼラ 7/28
木屑から居場所を特定し、幼虫(#3)の駆除に成功しました。
思いのほかスムーズに駆除することが出来ました。
フロントガーデンの被害(#1)と同じ固体からの幼虫とした場合、ヒルズガーデン(#3)まではそれなりに離れているので飛翔による移動だと考えられます。
となると、間に植わっているバラを経由している可能性も高くなるので、気にして置きたいと思います。
花壇の木立バラ
脚立置き場になっているベンチの奥、花壇の前に植えている木立バラ(イングリッシュローズ)から、カミキリムシの幼虫(テッポウムシ)による木屑が見つかりました。
脚立とベンチを動す手間はありますが、まだまだ取り組みやすい場所なので、さっそく対処にあたります。
レディオブシャーロット 8/2
幼虫による木屑(排出痕)が見受けらたイングリッシュローズのレディオブシャーロット。
初見では、そこまで酷い被害の様には感じませんが・・
食害の状況は想定よりもやや深めで、状態があまり良くないバラからすれば、嫌な個所の被害になります。
幼虫の排除には至りませんでしたが、居場所を特定し薬を効かせやすい状態から、スプレーによる薬散にて処置(#4)を行いました。
幼虫に空けられてしまった穴は、土や水が入り込みやすい位置なので塗布材を用いて塞いでいます。
つるアイスバーグ
手前は幼虫(#2)の処置を終えているフロントガーデンのつるアイスバーグです。
そのとなりにあたるバラの株元から、幼虫による木屑が見つかりました。
1令クラスの小さな幼虫が排出する木屑に見えますが、十分に違和感を感じられるレベルになります。
木屑から幼虫の居場所を特定 8/2
木屑から居場所を特定し、幼虫(#5)の駆除に成功しました。
前回と同サイズの小さな(1cm前後)幼虫でしたが、食害によ被害痕が以前よりも深くなっている様子が伺えます。
とはいえ、バラの状態(株)から見れば大きな被害に至ってはいないので、早期発見から対処へとつなげることが出来たといえるでしょう。
孵化の開き
中庭風景の主軸となるバラ「モーゼラ」の株元近くから、幼虫による木屑(排出痕)が再び見つかりました。
モーゼラ 8/12
1週間ほど前に処置を終えている、幼虫(#3)の被害個所の直ぐ隣り、2cmほど離れた場所から木屑が排出されていました。
木屑の排出口を探り、幼虫(#6)の居場所を特定し、殺虫スプレーによる処置を行いました。食害によ穴の様子から、前回駆除した幼虫より、ふた回り程は成長していると思われます。
パーゴラの上で枝が重なる
幼虫による被害のあった「モーゼラ」とパーゴラの上で枝が重なる「テスオブザダーバービルズ」の根元から、被害を受けている状況がひと目で分かる、幼虫による木屑が排出されていました。
カミキリムシが地面を歩けば、モーゼラとテスオブザダーバービルズの間に数本のバラを挟むことになりますが、株を上り枝を渡れば隣のバラにあたります。
テスオブザダーバービルズ 8/12
木屑の排出口を探り、幼虫(#7)の居場所を特定し、殺虫スプレーによる処置を行いました。幼虫に空けられてしまった株元の穴は、2次被害予防のため塗布材を用いて塞いでいます。
カミキリムシ(成虫)を多く見かけていたので、昨季よりも幼虫による被害が多くなるのではないかと懸念していましたが、ここまでは5分の1程にとどまっています。
株元への気配りを9月まで続け、ひと通り対処を終えたものと判断しており、10月に入り株周りには落ち葉が積もり、現在はそこまで気にして目を通してはいません。
アトリエでは冬の作業が始まる11月後半ごろから、徐々に手を入れて行くつもりなので、発見に至っていなかった幼虫や上部の枝での被害などが目に付けば、こちらにレポートして行きます。
カミキリムシ幼虫への対処
- アトリエで取組む(今季)カミキリムシへの対策と対処のレポートは、こちらのページに追加して行きます。