バラの冬作業

バラの冬剪定【壁面への誘引】国立市の庭へ

冬の作業では、剪定と誘引作業を軸に土壌環境の見直しなど、バラの状態に見合う手入れを行い、風景となる春の形をつくります。

バラの年間管理をご予定いただいている、国立市のガーデンへ。

ヴィオレットの誘引(エントランス)

エントランスのポーチにあたる壁面には、ランブラーローズ(ヴィオレット)を誘引しています。

パーゴラ・フェンス(サンダースホワイト)とフロント周りにアーチ(シャンプニーズピンククラスター)を仕立て終え、壁面や木立バラは仕上げるまでには至りませんが、後半作業の負荷軽減につながるよう、出来る範囲で庭全体のバラに手を入れています。

年間管理をご予定いただいているガーデンでは、冬作業の日程組み立ての都合から「前半・後半」と作業を分けていただいているケースがあります。

国立市のガーデンは、前半の作業を年末までに、後半を年明け2月~3月ごろの作業としてご予定しています。

壁面のつるバラ(後半の作業)

窓のある建物壁面面には、つるアイスバーグをメインローズとして、ほか数本のバラを誘引しています。

脚立を使用し高所のバラに手入れをする際、前方にバラがあるケースでは作業着に枝が絡んでしまうと危ないので、仕上げないまでも干渉が避けられる程度には手を入れてから上がります。

年間管理作業の利点

定期的に手を入れている年間管理の作業では、先の手入れを見越しつつ管理しており、秋の手入なら冬の作業を、冬の作業(前半)なら後半の作業をというように先の作業を意識し、枝の入れ替えや剪定を可能な限り進めています。

新芽が動き出す前に手入れを終えられているなら、それに越した事はありませんが、天候の影響などから、ゆとりのあったスケジュールも後半には詰まってしまうというようなケースが多く、上記のように事前に手を入れて置くことで、新芽の損失を招きやすい枝の大きな入れ替えを避けられ、細かな仕立てで形を整えることが可能となります。

脚立を壁面にたて掛けての手入れは、前半の作業で終えているイメージでしたが・・ 仕立てが甘かったので調整しました。

樹勢を落としたバラの活性化

昨季の花後から秋に掛けて施した見直しにより、樹勢を落としている鉢植えバラ(低日照・水不足期間あり)から活性化の反応が見られました。

見直しによる手応えは、順当に芽の動きを見込める枝より、樹勢を落としている株や枝の変化から感じる事が多いです。

株周りの清掃と施肥(寒肥)

つるバラと木立バラの手入れを終え、株周りの清掃と施肥を行いました。

雪の下(アトリエ産)は、根が浅く除けやすいので株周りでも困まることは少ないでしょう。

2本の木立バラは、カミキリムシの幼虫により枯れ込みを感じほどの食害を受けていましたが、自己治癒が進みすっかり復調しています。

早期とは言えない時季の対処になり、食害による被害も小さくはありませんが、結果的には被害を抑えることが出来ていたと思えるケースになります。

株周りの清掃と施肥(寒肥)を終え、バラの冬作業(国立市の庭)が完了しました。

バラの年間管理(春の手入)

冬作業が完了し、年間管理をご予定いただいているガーデンでは、4月頃から春の管理にまわります。

春の手入では、冬の誘引作業後に伸びて来た新しい枝の調整、育成環境とバラの状態に見合う薬散を主に取り組み、病気の予防と治療に害虫の発生に対処出来るよう、1回目の手入から1週間前後の日を開け、2回の作業をご予定しております。

庭の広さやバラの数による違いはありますが、植え替えなどの予定がなく通常の取り組み範囲で収まる場合は、おおむね軽作業(短時間)となります。

※ご希望に春の管理を1回(1日)とされているケースもございます。

バラの季節管理(国立市の庭)春から秋までの手入れは、新しいページでレポートして行きます。