バラの冬作業

バラの剪定と冬の作業【壁面への誘引に古枝の更新】国立市の庭へ

バラの冬作業では、つるバラの誘引と剪定作業を中心に取り組み、春の風景を仕立てます。

<strong>Season 2026</strong>
Season 2026

バラの冬作業は、11月~3月ごろの取り組みになります。

バラの様子を見て回る

バラの冬作業をご予定している国立市のガーデンへ。

まずは、手の届くところの木立性バラを剪定しながら、株周りの様子を見て回り(カミキリムシによる被害の確認も)作業の流れをイメージします。

エントランスのヴィオレット

今年は、エントランスのポーチにあたる壁面に誘引している、ランブラーローズ(ヴィオレット)から手入れを始めました。

例年はアーチからでしたが、かがんで行う作業をしばらくしていたので、なんとなく高い脚立に上がりたい気分だったので。

夏の手入れでは、株に入られてしまったカミキリムシ幼虫を駆除しており、様子を見た限り調子を大きく落とすことは防げたようで、わずかながら上向いているかなという印象。

つるバラの壁面

エントランス壁面のヴィオレットを仕立て終え、中央壁面のつるバラの仕立てに移ります。

こちらのバラ(アイスバーグ)は、カミキリムシによるダメージが蓄積しつつありますが、まずまずな枝も出しており(画角外)より調子を上げてもらえるよう古枝を更新して行きます。

最も古く壁面を横断していた上部の枝と、最下部から立ち上げていた枝をノコギリで剪定。

古枝を剪定すれば、新しく使い勝手の良い枝が必ず出てくるというものではありませんので、空間と枝のバランスを見ながら、春の風景に抜けを出さないよう範囲を調整しています。

カミキリムシの成虫が抜け出た穴

2023.12

上の写真で上部の枝に○を付けていますが、こちらは前々回の冬作業時にカミキリムシの幼虫を駆除している場所になります。

今回、その少し下のあたりで、幼虫が成虫へと羽化し外に出るために開けて行く穴が開いていました。。

抜かれてしまったにしても、前回の冬作業で穴に気が付かなかったというのは腑に落ちず、剪定したあとで確認して見ようと、ひとまず下に投げておきました。

枝の中からクマバチ

脚立から降りて枝を確認すると、落ちた際に開口部が割れており、中にはなにやら黒い物体が・・

よくよく見ると越冬していたクマバチでした。

剪定される枝なので風景へのダメージはないにしても、出し抜かれは悔しいですからね。

同サイズで紛らわしい穴でした。

古枝の更新

剪定を終えた2本の古枝でひと山できました。

補修の痕跡が見られる上の枝は、カミキリムシに入られた後に補修しており、かなりの食害を受けていましたが、今日まで枯れずに風景を支えてくれました。

お役目を全うし、ご苦労さまでした。

古枝もそれなりに枝を有していたので、上部の枝量はやや少なめになりましたが、細めの枝を取り回しおおむね埋めることが出来ました。

枝が足りていない窓周りには、束ねて待機させてある紫玉の枝を広げて行きます。

樹勢を落としたバラの活性化

窓周りに紫玉の枝が誘引され、壁面全体に枝を流すことが出来ました。

めきめきと樹勢を増している紫玉は、春以降も良い状態を保てれば、成長期には一気に枝を増やしてくれるでしょう。

つるアイスバーグは、燃費の悪さを感じる古枝を剪定したことで、調子の上向けにつなげてもらえたら嬉しいです。

冬作業日程の振り分け

こちらの庭では、ゆとりのない冬作業のスケジュールに融通を利かせていただき「前半・後半」と作業を分けさせていただいています。

アーチやパーゴラなどを仕立てる後半の作業は、2月~3月ごろの取り組み予定です。

欠けてしまったパーツを探し、クマバチの住まいを補修しておきました。

バラの冬作業について

限られた期間で取り組むバラの冬作業は、スケジュールの調整が難しく、天候の影響により日程に変更を生じてしまうケースが少なくありません。

そのため、お急ぎとされる急なご相談、ご希望日(作業可能な日)が少ないなどの場合には、対応をご予定出来ないことがございます。

冬作業のご相談は、対応時季(11月~3月ごろ)に限らずお受けしていますので、ゆとりをお持ちの上お問い合わせください。

作業の継続をご希望いただいている場合には、事前にスケジュールを組んでいますので、ご予定の漏れる心配はございません。